EC構築はどれを使うべき? ShopifyとBASEの手数料や特徴を比較
本記事では、これからECサイトを始めたい方向けに、どのプラットフォームを選んで始めればよいかを解説します。
初めてだとShopifyやBASE等、どのECプラットフォームを選べばよいか分からないと思うので、この記事を読むことによって、大まかな特徴や手数料の違いが理解できるようになります。
この記事を書いている僕は、エンジニア歴が約4年で、サイト制作は新規作成とメンテナンスを含めると100サイト以上は対応した経験があります。
EC構築はどれを使うべき? ShopifyとBASEの手数料や特徴を比較
ECショップを構築するなら、本格的なECならShopify、とりあえず小さく始めるECならBASEがオススメです。
Shopifyの方が本格的なショップの構築ができるためよいですが、月額29ドル(約3200円)がかかるため、1つも売れなくても月額料金がかかることになります。BASEでは1つも商品が売れなければ料金はかからないため、個人が小さく始めるならBASEの方がおすすめです。
そして、ShopifyもBASEも、1回の注文毎に手数料が必要になります。
よって必要になる利用料金・手数料などは以下のようになります。
BASE → 1回の注文ごとに手数料がかかるのみ (月額料金はなし)
プラットフォーム | 月額料金 | 決済手数料 |
---|---|---|
Shopiify | 【ベーシック:29ドル/月】 【スタンダード:79ドル/月】 【プレミアム:299ドル/月】 | 【Shopify ペイメントの場合】 ・国内発行のカード 3.25%〜3.4% ・海外発行のカード / American Express 3.8%〜3.9% ・JCB 4.05%〜4.15% 【その他 決済多数あり】 ※他にも「Apple Pay」「Google Pay」「PayPal」「Amazon Pay」「携帯キャリア決済(ドコモ/au/ソフトバンク)」などが利用可能 |
BASE | 無料 | 決済手数料 3.6%+40円 + サービス利用料 3% ※実質1回の注文につき 6.6% + 40円 |
機能的には同じようなものも多いですが、いくつか違いがあります。
- BASEは月額料金は無料で維持費が必要なく、商品が売れた時にのみ販売手数料が発生する仕組みのため、商品が売れなくても赤字になることがないため安心です。
- BASEの方が手数料が1回の注文の手数料率が高くなるため、販売数が多い本格的なECならばShopifyの方が適しています。
- BASEは自由度がそこまで高くないため、本格的なECを作るならShopifyの方が適しています。
Shopifyの特徴・料金
Shopifyは個人から大規模な本格ECまで構築できる世界最大規模のECプラットフォームです。カナダで創業した上場企業が運営しています。
最初の設定が少し難しく感じるかもしれませんが、無料・有料のテンプレートを使って気軽に始められるのが特徴です。またサーバーはShopifyが運用しており、アクセス急増によるサーバーダウンの心配はしなくてよく、海外展開も簡単なことが特徴です。月額料金が必要になりますが、最初は小さく始めてそのままスケールアップしていくことが可能なので、一番オススメできるECプラットフォームです。
利用料金
Shopifyの利用には必ず月額料金が必要で、商品販売ごとに決済手数料が必要です。
Shopifyの月額料金
ベーシック:29ドル/月、スタンダード:79ドル/月、プレミアム:299ドル/月
※通常は月額29ドルの「ベーシック」で十分です。
・Shopify ペイメント
決済手数料が以下の通りかかります。
・国内発行のカード 3.25%〜3.4%
・海外発行のカード / American Express 3.8%〜3.9%
・JCB 4.05%〜4.15%
・他にも「Apple Pay」「Google Pay」「PayPal」「Amazon Pay」「携帯キャリア決済(ドコモ/au/ソフトバンク)」などが利用可能です。
・銀行振込や代引きも設定が可能です。またコンビニ決済はKOMOJU(初期費用・月額費用0円で決済手数料2.75%のみ)というアプリを使うことによって実現可能です。
Shopifyのメリット
・Shopifyは拡張性が高く、本格的なECを作る場合は非常におすすめ。
・ベーシックプランから安く始めて、途中でプランのアップグレードも簡単にできる。
・世界シェアでもEC系ではトップ(Shopifyを使っているECの合計規模はAmazonに次ぐ規模)であり、安定稼働していて安心して利用できる。
・コードを書けない人でもテンプレートなどを利用して簡単に本格的なECサイトを構築できる。
・世界中で使われているのでアプリの数も豊富でいろいろな機能追加が可能。
Shopifyのデメリット
・便利なアプリやテンプレートが豊富だが、日本語対応されていないアプリなども多い。
・本格的なカスタマイズをしたい場合はコードを変更する必要がある。
BASEの特徴・料金
個人で簡単にネットショップを作ることができるのが特徴で、無料・有料テンプレートを使って手軽にデザイン変更もできます。運営会社は日本の企業で、国内の個人ECで多く使われています。
BASEでは1回の注文ごとに「BASEかんたん決済手数料」と「サービス利用料」の2つを合わせた手数料がかかります。
1回の注文総合計(送料含む)に対して、3.6%+40円がBASEかんたん決済手数料としてかかります。
・サービス利用料
1回の注文総合計(送料含む)に対して、3%がサービス利用料としてかかります。
商品が売れなければ、販売手数料は一切発生せず、赤字になることないため安心です。
※STORESというよく比較対象にあがる同類のシステムがありますが、HTML・CSS編集ができなく、カスタマイズの幅が狭いので特に理由がなければ利用者の数からもBASEを選択すればよいと思います。
BASEのメリット
・無形のサービスなども売りやすいかと思います。例えば、個人で名刺作成の受注やホームページ作成の受注などをBASEで行うことが可能。
・テンプレートを使って簡単にショップ構築ができ、HTML編集機能でデザインの微調整が可能。
BASEのデメリット
・用意されているテンプレートを組み合わせて作成するので、自由度が低い。
その他の個人販売
少し番外編になりますが、さらに個人がデジタルの無形のもの等を売るときの決済方法として以下のような販売方法もあります。
WordPress + Stripe
Stripeは決済システムであり、決済ごとに3.6%の手数料のみで済むのが特徴です。基本的にはコードを書いて実装をする仕組みですが、WordPressだと簡単に組み込みができるプラグイン(WP Simple Payなど)がいくつかあるため、これらを使うと簡単に実装ができます。
自分で構築できれば、決済手数料を安くすませることが可能です。
Note
ブログ記事を書く形で、個人が気軽に有料記事を販売することができます。
売上から手数料を差し引いた額が収益となり、Noteの手数料は、「決済手数料 + プラットフォーム利用料」になります。
クレジットカード決済:売上金額の5%
携帯キャリア決済 :売上金額の15%
・プラットフォーム利用料
有料記事、有料マガジン、サポート、サークル:10%
定期購読マガジン:20%
Note自体に、フォローやお気に入り機能などがあるため集客しやすく、SEOにも現時点では強いため、集客の面ではメリットがあります。手数料がそれなりにかかるため、ある程度の売上規模を出せるようになったら、他のプラットフォームを検討してみてもよいかもしれません。
Brain
Noteとよく比較され、ほぼNoteと機能は同じです。違う点は、レビュー機能とアフィリエイト機能があるのが特徴です。
アフィリエイトでの紹介料を付ける場合に、現時点では審査もなく誰でも紹介をしてアフィリエイトができるので、色々な人に気軽に紹介・販売をしてもらえる可能性があります。その反面、どういった紹介のされ方をするかわからないので、問題が起こることはないと思いますが、購入者とのトラブルなどが若干心配な部分があります。
まとめ
EC構築をする場合、本格的なECならShopify、個人などで小さく始めるならBASEがオススメ。色々なプラットフォームがありますが、ShopifyかBASEのどちらかを選べば問題ないと個人的には思っています。
セキュリティやシステムの費用面から、よほどの大手出ない限り、自社構築はあまりコスパがよくなくなってきており、ShopifyやBASEといったECプラットフォームを利用するのが総合的に見てよいはずです。僕はWelcartというWordPressのテンプレートをカスタマイズして簡易ECサイトをWordPressで構築して納品した経験もありますが、コストパフォーマンスの面からもあまりオススメはできなく、WelcartやWooCommerceなどを使うよりはShopifyを使う方が良いケースの方が多いと思っています。
今回紹介した以外にもかなり多くのECプラットフォームが存在しますし、低予算からECサイトを始められることを知っておくことは重要です。外注する場合も、ある程度の知識をつけて分かっていないと、必要以上に高額なシステムを導入してしまう可能性があるかと思います。
ご参考になれば幸いです。
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