Written by TSUYOSHI

フリーランスでフロントエンドエンジニアになりたい人の適正とは

FREELANCE WORK

フリーランスのフロントエンドのエンジニアになりたい人「フロントエンドのエンジニアでフリーランスを目指しているけど、営業は必要なのかな。」「スキルが不安。やっていけるのかな。向いているのかな。」

こういった人向けに、フロントエンドのエンジニアとしてフリーランスでやっていくための方法をご紹介します。

本記事の内容

  • フリーランスのフロントエンドエンジニアはどうやって仕事を探すのか。
  • エージェント経由で仕事を獲得! フリーランスのフロントエンドエンジニアの必要スキル
  • フリーランスのエンジニアになることのリスク
  • フリーランスエンジニアの向き・不向き

本記事を書いている僕は現役のフロントエンドエンジニアで、フリーランス歴3年です。自分がフリーランスになった時の経験をもとにお伝えします。

フリーランスのフロントエンドエンジニアはどうやって仕事を探すのか。

エージェントを使う

多くのエンジニアはエージェントを使って仕事を探します。勤務時間については週5日フルタイムで企業常駐が基本で会社員のサラリーマンとほぼ変わりません。自分で仕事を探すエンジニアのような自由は無い代わりに仕事は安定します。
サラリーマンと違う点はざっくりですが、以下のとおりです。

  • 仕事はエージェントを通して自分で探す必要がある
    (契約満了が近づくと新たに仕事を探す必要がある)
  • 報酬はエージェントに請求書を発行して払ってもらう
  • 支払いサイトが締日の翌々月末日(2ヶ月後)とサラリーマン給与より1ヶ月振り込みが遅い
  • 多少は不安定にはなるが、収入が基本的には会社員の時よりも増える

エージェントを使えば仕事は無限にあるので、エージェントに登録すれば問題なく仕事は見つかります。
実際にエージェントのサイトでは一部の案件を見ることができるので、自分のスキルに照らし合わせてみて、どのくらいのスキルがあればどれくらいの報酬額がもらえるのかを事前にリサーチできます。

自分で仕事を探す

以前、働いていた企業や知り合いから仕事をもらえるならば、いきなりフリーランスのエンジニアになることは可能です。
フリーランスのエンジニアは技術スキルよりも仕事を獲得する能力の方が重要です。
また僕の周りの人を見て感じることですが、フリーランスのエンジニアとして安定しているのは継続して仕事をもらえている人で、自分で仕事を獲得できる能力がある方が報酬が高くなり、自由度も増します。

やっている人とやっていない人がいますが、自分で発信をするのも方法です。個人的にはスキルの担保としてポートフォリオとなるものを発信する程度はやっていた方が、仕事は獲得しやすいと感じています。

営業をかけるなどの方法で、ゼロベースで始めるのは得意な人であればよいかもしれませんが、無理ではないですが結構厳しいです。
完全な新規営業ではないですが、Web制作会社に営業する方法は有効です。

Web制作会社の下請けとして仕事をもらうのであれば、実務経験があれば可能です。エージェントを使わないで仕事を得る場合に難易度が高くないのはこの方法です。
ホームページ作成レベルであれば、HTMLとCSSがわかっていればマークアップは可能なので、仕事を獲得できる可能性はあります。
Web制作会社の社員は安い給料で働いていてボーナスなしで給料が上がらないことが多く、スキルが身についたら短期で退職してしまう人が多いのが現状です。その都度、未経験の人を採用するなどして仕事を回している会社は多いと思います。
会社によっては慢性的な人員不足に陥っているため、それなりの数の制作会社に営業(目安としては100件程度)すれば、タイミングが合えば仕事を獲得できる可能性があります。仕事の成果で良い評価を得られれば、継続して仕事をもらえる可能性も高くなります。

エージェント経由で仕事を獲得! フリーランスのフロントエンドエンジニアの必要スキル

フロントエンドのエンジニア(厳密にはマークアップのエンジニア)として、エージェントを使う前提の場合についてですが、どのくらいのスキルが必要なのかについて、具体的な例としてお伝えします。
全くの未経験だと厳しいと思うので、未経験なのであれば一度企業に就職してから働いた方が近道だと思います。
何とかやっていける最低限のレベルとしては以下の通りです。

  • HTML→基礎は完璧
  • CSS→基礎は完璧
  • SASS、SCSS→使える
  • JavaScript、jQuery→基本はわかっていて少し使える

ただこの最低限のレベルでフリーランスになると、仕事を見つけるのは結構たいへんで、単価も低くなる覚悟はしなければなりません。
加えて、可能であれば以下があるとよりよいスキルレベルです。これらのスキルもあれば、単価は高くないかもしれませんが仕事は問題なく見つかるレベルになります。

  • PHP→DB連携はしないでフロントのHTML関連部分を編集できるレベルで使える
  • Git & GitHub→基本的な使い方は覚えておいた方がいい。全くわからないレベルは厳しい。
  • BEMなどのマークアップ記法を理解していて使える。

特にGitはどこでも使うので使えるようにしておいた方がいいと思います。いい条件の仕事を獲得するには、それに応じたスキルと経験が必要です。
個人的な感覚ですがきちんとスピード感を持って意欲的に成長している前提で、6ヶ月以上〜できれば1年以上の経験があればフリーランスのマークアップエンジニアとしてやっていけると思います。

僕は完全未経験でWeb制作会社の正社員となってマークアップの仕事をしてから15ヶ月後にフリーランスになりましたが、もう少し早くフリーランスになってもよかったかなと思っています。
当時は3年は経験がないとフリーランスとしてやっていくには厳しそうだと勝手に思っていましたが、そんなことはありませんでした。
経験年数よりもどれくらい濃い時間を過ごしてスキルが見についているかの方が遥かに大事です。経験が少ない部分はポートフォリオを作ってGitHubに上げるなどの工夫をすればカバーはできると思います。

僕の経験からオススメするエージェント

1点重要なポイントをお伝えします。
どのエージェントを選ぶかは超重要です。初めてフリーランスになるときにエージェントを何社か使いましたが、エージェントによって決まる確率や紹介される仕事の質とその単価のバランスが全く違います。

初めての方であれば、僕の一番のオススメは「ポテパンフリーランス」です。実際に僕が初めての時に利用していて、とてもよかったです。相談は無料なので、まずは登録して話を聞いてみるだけでも、いろいろな話も聞けるので有益だと思います。
フリーランスが初めてでも丁寧に対応してくれますし、単価の相談などについても他社と比較しても、かなり信頼できます。

またもうひとつのオススメは「ギークスジョブ(geechs job)」です。単価も高く、決まりやすいエージェントなのでオススメです。全くスキルがないと厳しいですが、僕の周りのエンジニアでも難易度が高い案件でも決まりやすいという話はよく聞きます。
こちらも相談は無料なので初めてでも、まずは話を聞いてみるだけでも有益だと僕は思っています。
※ギークスジョブは似たような名前の別のエージェントがあるので注意してください。

またマークアップだけではなく、フロントエンドのエンジニアとしてやっていくのであれば、Vue、Reactのどちらかはできるようにしておいた方が仕事の幅が広がるのでよいと思います。(Angluarは極端に案件数が少ないので優先度は下げてよいと思います)
昔に作成されたサイトなどでメンテナンス要員としてであればjQueryの案件などはありますが、新規プロジェクトでjQueryをメインに作るということはかなり少なくなっていて、VueやReactができないと単価が安い仕事以外はとれない可能性が出てきます。報酬額が高い仕事はこれらができることはほぼ必須になってきます。

フリーランスのエンジニアになることのリスク

成長は自分でするしかない

フリーランスのエンジニアとして企業で働く場合は、当たり前ですが即戦力として使えるかどうかが前提です。企業が育ててくれるということはなく、自分で成長するしかありません。

例えば新しいスキルを身に着けて単価アップを狙いたいとします。その場合の流れはだいたい以下のような流れが一般的かと思います。

  • プライベートの時間で新しいスキルを学習して身に着けて作ったものをGitHub等に公開しておきます。
  • そのポートフォリオをもとに、その技術は未経験なので今より単価を少し下げて新しい案件に入り、新しい技術の経験を積み、それが実績となります。
    (もしくは実績がある領域を半分、新しい技術の部分を半分などの案件で単価は落とさず経験を積みます。)
  • 実績ができたのでさらに新しい案件に入る時に実績をもとに単価をアップさせる、もしくはもとに戻します。

だいたいこのような感じの流れです。さらに技術については賞味期限があったりするので、これを繰り返すということがフリーランスで常に成長していくパターンのひとつだと思います。

僕もこれを実践しており、僕だけでなく周りのエンジニアでもこれを実践している人は多くいます。
正社員のように企業が育ててくれる、スキルアップしてくれることはないので、自分で成長するしかなく、成長できない人はこの業界では下りのエスカレーターに乗っているようなものなので、単価が下がったり仕事が獲得しにくくなったりしていく可能性が高まります
ただ成長し続ける必要があることについてはフリーランス、会社員ともに同じかもしれません。

正社員が安泰ということはない

昨今のコロナウイルスの影響で残念ながら多くの失業者が出てしまいましたが、ニュースを見ていると失業者の割合にて、正規と非正規で失業した人の割合は、ほぼ変わらないという結果が出ていました。この現実から時代は変わってきていて、市場の状況に合わせて法律が改定されていく可能性は高まっていると思います。

外国の話になりますが、アメリカは正社員でも解雇規制は緩いので業績が悪くなれば容赦なくレイオフが実施されるので、アメリカで正社員で働くことは日本のフリーランスで働くことと同じような感じだと思います。常に実力主義で評価がされています。
直近の世の中の流れを考えると、日本もいつ今の正社員の解雇規制が変わるかはわからない状況だと思っています。

リスクの面を考えれば既に社員もフリーランスもあまり関係なく、実力があるかどうかが重要になってきていると思うので、僕の考えでは「正社員」か「フリーランス」かではなく、「スキルを身につけていけるかどうか」がリスクを考える上で重要だと思います。

フリーランスエンジニアの向き・不向き

フリーランスのエンジニアに向いているかどうかは、単に好きかどうかだと思います。
契約が終了すれば新しい仕事を探すために面談をして仕事を獲得する必要があるため、このあたりの活動が苦である人は正社員の方が向いているでしょう。

当たり前ですがエンジニアにとって、新しい技術を学び続けることは必須です。
エンジニアは常に新しい技術を学習し続ける必要があり、嫌々やっても続かないです。完全に好きでなくても、ある程度は好きである必要はあると思います。
今やっていることが上手くできなくても、好きならばやり続けることができるので、好きならばその時点で不向きではないと思います。

僕が昔、大手企業でSEをしていた頃は、組み込み系エンジニア(機械に近い部分でボタンを押したら機械が動くというような制御系のプログラムを作る仕事)をやっていたのですが、C言語でプログラムを組んでいたのですが、楽しくはなく、休日の自己学習がとても苦でした。
その後、営業系の仕事に転向しましたが、ある時に、HTML・CSS・JavaScriptを触る機会があり、「面白い!」と感じて、自らどんどん学習をし、無謀にも営業職からエンジニア職に転向して、今ではSPAを中心としたフロントエンドの開発に携わっています。
今は常にプライベートでもプログラムを書いていて新しい技術なども好きなことなので、進んで学習するという状況に変わっています。

好きでやっているエンジニアと、お金を得る仕事として割り切っているエンジニアだとやはり好きでやっているエンジニアの方が有利だなとこのあたりは思います。
好きでやっている人ほど、新しいスキルを身に着け続けるので、「好きでやっている」エンジニアが強いと思います。

今やっているプログラム言語がつまらないなと思っていても、プログラマーとして不向きいうことはないと僕は思っていて、他のプログラミング言語などいろいろトライしてみたら「面白い!」と思える言語に出会えるかもしれません。そうなれば、その方向に方向転換すればよいと思います。

まとめ

  • フリーランスのフロントエンドエンジニアとしてやっていくならば、最低限のスキルがあればやっていける。
  • フリーランスになることのリスクよりも、スキルが身につかないことの方がリスクである。
  • フリーランスの向き不向きはその仕事が好きかどうかで決まると思う。

これからフリーランスのエンジニアになろうかどうかを考えている人の参考になれば幸いです。

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