面接官として面接をする際のポイント・心得
こんにちはTSです。
委託契約でエンジニアをプロジェクトに入れる時に、面接官として面談(商談)をする際のポイントや心得を紹介します。
この記事を書いている僕は、エンジニア歴4年目で、面接官としての経験も何度かあります。また僕は営業や事業立ち上げをやっていたこともあり、その時の面談経験をあわせると数十回の面接官としての経験があります。
正直な話をすると採用で失敗をした経験は何度もあり、失敗をできる限りさける方法を紹介できればと思います。
本記事の内容
- 事前準備をする
- 面談する
- 候補者の中から選別する
面接官として、面接をする側のポイントをお伝えします。
事前準備をする
スキルを見極める
当たり前ですが、事前にきちんとレジュメを見ておき、準備します。以外にもこれをやらない人が多すぎる気がします。
事前にレジュメを入手できない場合もあるかもしれませんが、できる限り準備することが大切です。仕事が忙しくても、これから一緒に働くエンジニアは短くても1ヶ月以上は一緒に働くことが多いので、面談で手抜きをすると後でしっぺ返しを喰らいます。
こちら側も自分や同席者がいればその人や、相手側も貴重な時間を割いて、面談をするのでしっかりと準備します。忙しくても最低限の準備をします。
もちろん、面談だけではわからない部分も多いですが、できる限り確度を高めるために面談で情報収集します。
疑問点をまとめて、質問を考える
案件に関係あるスキルが備わっているかを確認すべく、質問すべき内容を洗い出しておきます。
書いてある経験でも実際はほんの少ししか関わっていなく、参画してもらったら全然できなくて困るといった自体を防ぐために書いてあることでも必要な部分は深堀りしてしっかり確認します。レジュメに書いてあるスキルと実際のスキルが乖離していることはよくあることなので確認すべきポイントです。
案件に必要なスキルを優先順位をつけて書いておいて、どれくらいマッチしているかを面談時に上手く聞き出して確認するようにするとよいと思います。
面談する
エンジニアのスキルを見極める
質問攻めにならないように、上手く会話の中で技術ワードを散りばめたりして、反応をみることにより、理解度を測ります。
普通に質問したい内容を順番に聞いていくと質問攻めしている状態になってしまうので、上手く話の中にキーワードを散りばめたり、自然な形で聞いていくようにします。このあたりは面接のスタイルは個々で異なりますが、質問攻めになると圧迫感を与えてしまうため、僕はできるだけ自然な会話で進めるのがよいと考えています。
極端な例ですが、例えばフロントエンドのVueやReactであれば、ライフサイクルの話題に話を誘導して理解度をチェックするというような形です。
「いやライフサイクルくらい分かっているの普通でしょ」と思うかもしれないですが、指示待ちで言われたことだけを部分的にしか開発していないエンジニアの場合は経験が半年以上とか書いてあっても、ライフサイクルを知らずに(もしくは知っていてもよくわかっていない)開発している人も実はいたりします。「経験あり」でも面接官側が求める基準に達していないことはザラにあります。
限られた時間の中で重要なポイントを絞って、どれくらい深く理解しているかをエンジニアに確認していくことは重要です。
ちなみにスキルレベルなどが想定していたレベルと違うなと思ったら、こちらからの質問は切り上げて、面談を早めに終わらせます。
面接している間は、面接官である自分や同席者の時間(コスト)を割いているので、そのコストを最小限に抑えます。
(ただし場合によっては同席者がよいと思っている可能性もあるので、無理に終わらせたりはせず自分の質問を最小限に抑える程度で済ませます。)
エンジニアの人間性を見極める
チームに溶け込めそうかを見極めるのは重要ポイントです。
相手が緊張しているようであればリラックスしてもらって、可能な限りリラックスしている状態で終始進められるようにします。明らかに問題ありそうな場合しかわからないとは思いますが、人間的に問題なさそうかをチェックします。
案件の魅力を伝える
案件について説明をする際に、エンジニア側が案件に参画するメリットとなるポイントをいくつか考えて散りばめておきます。
相手がこの案件をやってみたいと思うような紹介の仕方をするのがよく、人によってポイントは様々です。
案件内容をきちんと説明するのは当然ですが、その人のスキルを見て案件に参画すれば成長できることを具体的なポイントを挙げたりしながら、さり気なくアピールできればエンジニア側に参画したいと思わせるのに有効です。
エンジニアは長期視点で成長できる環境かどうかを重視する人は多いので、成長できるかどうかはひとつのポイントになります。その根拠をきちんと盛り込めば説得力は増すと思います。
具体的には以下のような内容をアピールポイントとして強調します。
- その人がやったことなさそうなことを経験できる
- 新しい技術を積極的に取り入れている
- スキルアップができるということと、その根拠を具体的に伝える。
エンジニアの意欲を確認する
案件の説明をした後に面談の終盤で、
「この案件をやってみたいと思いますか?」
と聞いて、前向きかどうか反応を見ます。
オファーを出したら来てくれそうかどうかもポイントになるため、確認します。
ここで迷っていそうな場合は、質問して懸念ポイントを聞いて解消したり、懸念を解消できない場合は来てくれる可能性が低いかもしれないなどをオファーの判断基準に加えます。
面接官側も判断されている
面接される側も面接官を見て判断しています。
特にフリーランスエンジニアになると面談慣れしているエンジニアは多くなり、逆に面接官に質問をふっかけることもします。
極端な例ですが、僕の知り合いでスキルが高く経験豊富なエンジニアの友人がいるのですが、このエンジニアは面接される側の面談時に、面接官を試すような質問をすると言っていました。
そこで、いい加減な答えが返ってくるようであれば、その現場には行かないらしく、理由はレベルが低いエンジニアのもとで仕事をするとロクなことがないからということでした。
確かに一理あるなと思い、僕もこの話を聞いてからは面接される側の立場の時に面接官のエンジニアがわかってなさそうな時は、面接官のレベルを測るような質問をするようになりました。
面接官側もその案件に参画するかどうかの判断基準として判断されているので、その認識を持ちながら面談には望むべきと思います。
候補者の中から選別する
面接を複数していき、候補者を絞ります。
一緒に働きたい人かどうかで見極める
通常は自分が一緒に働く人になるので、直感的に良い・悪いで判断を入れることも重要だと僕は思っています。
またチームに馴染むかどうかも重視します。プロジェクト内ではコミュニケーションが重要になります。
エンジニア間のコミュニケーションの他、非エンジニアのテスターとのコミュニケーションも問題ないかなど総合的に判断します。
コミュニケーションが円滑に進まなかったり、人間的に問題があってエンジニア間でトラブルが発生すると、かなり厄介なことになります。
面談だけで判断することは難しいですが、コミュニケーションや人間性に問題ないかを可能な限りチェックします。
人間性などは現在のプロジェクトメンバーやチームの状況によって求めるレベルが異なると思いますが、求めるレベルをクリアしていればよく、後はスキルで比較すれば良いかと思います。面談時にアイスブレイクのような感じでゆるい感じで話をして、どんな人かを見極めるなどします。
面接官が2人以上で最終判断をするのが自分ではなく同席した別の責任者の場合は、責任者に細かい情報提供(分析した技術力や人物面の評価)をします。自分が一緒に働きたいかを含めて、自分の考えもきちんと伝え、判断を責任者に委ねます。
意欲を含めて総合的に判断する
オファーを出しても断られる可能性もあるので、前向きかどうかも含めて総合的に判断します。技術スキルの高さだけで判断しても、前向きでなければ待った挙げ句、オファーを断られてしまうこともあります。
オファーを出す
一番良いと思った人にオファーを送り、2番手以下は保留状態にさせてもらいます。
1番手の人がダメなら、2番手に人にオファーを出すといった形でできる限り短期間で返答してもらうように進めます。
時間が経つほど確度が下がるので確度が高そうな人を1番手にすることも手だと思います。
まだ面談する人が残っていて間が空いてしまっている場合に、既に面談した人で良い人がいたらオファーを出してしまうのも手です。
まとめ
- 事前準備で、レジュメから確認すべきスキルのポイントを洗い出しておく。
- 面談では、「技術スキル」をポイントを絞って丁寧に深堀りして確認する。
チームに溶け込めそうかの人間性を確認する。 - エンジニアが参画したいと思えるように案件の紹介をして、エンジニアの意欲を確認する。
- 最終的には一緒に働きたい人かどうかを軸に総合的に判断する。
面接官として面談をする際のポイントを書いてみました。参考になれば幸いです。
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