Written by TSUYOSHI

VPSとレンタルサーバの比較をわかりやすく解説 【WordPressに最適なサーバも紹介】

SERVER VPS

ブログ初心者・プログラム初心者の人「レンタルサーバ、VPSの違いがわからない、どちらを選べばよいのかな。レンタルサーバを使ったことはあるけど、VPSはどれを使えばよいかわからないな。」

こういった人向けに「レンタルサーバ、VPSの選び方」を紹介します。

本記事の内容

  • 初心者はレンタルサーバを選ぶ、エンジニアならVPS
  • レンタルサーバのメリット・デメリット
  • VPSのメリット・デメリット
  • 専用サーバのメリット・デメリット

この記事を書いている僕は、現役のエンジニアで、プログラマー歴4年ほどです。
レンタルサーバはほとんどのサーバを利用した経験があり、企業での制作経験も豊富で、500社のホームページデータが入ったクラウドサーバから専用サーバへ移行をした経験などもあります。

初心者はレンタルサーバを選ぶ、エンジニアならVPS

最初に結論を述べると、初心者ならレンタルサーバを選び、エンジニアならコストパフォーマンスがよいVPSを選ぶべきです。

レンタルサーバは基本、月額ベースで借りることができて、初心者にもわかりやすくなっていることが多いです。
WordPressでブログ運営をするなどには最適で、エンジニアでなくても簡単に使うことができます。

VPSは設定などが専門的であり、セキュリティの観点からも、難しいためエンジニア向けです。
ただしレンタルサーバよりも安いコストで、自由で高スペックの環境を利用できるメリットがあります。技術的な学習コストはかかりますが、VPSを扱えるならVPSのほうがコスパが圧倒的によくなります。

レンタルサーバ、VPS、専用サーバの違いを分かりやすく解説

レンタルサーバ、VPS、専用サーバの違いを説明します。よくある例えですが、それぞれをルームシェア、マンション一室、一軒家の例えで説明します。

レンタルサーバは、マンションの一室を借りてそれをルームシェアしている状態。いろいろな人が同居していて同居人の影響を大きく受けます。例えば部屋を専有するような迷惑な人がいた時に、もろに迷惑します。具体的にはサーバに負荷をかける契約者が同じサーバ内にいた時に、同じサーバ内の契約者サイトは表示が遅くなったりするなどの影響を受けます。
手軽に使える反面、運次第で同居人の影響を大きく受けるのがレンタルサーバです。

VPS(「Virtual Private Server」略)はマンションの一室を借りるイメージです。
同居人もいないし、自由に部屋を使えて周りの影響を受けにくい環境です。周りの影響は受けにくいですが、一部を他の部屋の人と共有しているので、回線などで影響を受ける可能性はあります。

専用サーバは一軒家のイメージです。
完全に独占なので、他の影響を受けません。カスタマイズなどもしたい放題で自由です。

レンタルサーバのメリット・デメリット

初心者ならレンタルサーバ一択です。例えば個人ブログを独自ドメインで持つなら最適の選択肢となります。
設定が簡単だからです。レンタルサーバは全くわからない初心者でも使えるようカスタマイズされています。(とはいえ、全くの初心者である場合は、最低限の学習は必要です。)

安定と使いやすさのエックスサーバーがおすすめです。
多くの方が利用していて、わからないことがあった際にググればだいたいのことは解決できると思います。管理画面がわかりやすく、レンタルサーバにしては速度が安定していると思います。個人的にはレンタルサーバを使うなら、エックスサーバーが断然オススメです。

安く済ませたいなら、ロリポップがおすすめ。
WordPressで作るだけならライト(250円/月)という格安コースで始められます。
※注: エコノミー100/月プランもありますが、これだとデータベースが使えないのでWordPressは使えません。

ちなみにここでは詳しくは述べませんが、AWSにLightsailという、AWSなのにほぼ月額料金固定のサービスがあります。
ここは最低$3.5から利用でき、WordPressを運営する程度なら低価格で高性能なサーバを利用することができ、コスパ最高の環境が手に入れられます。難易度はレンタルサーバとVPSの中間程度で、レンタルサーバに慣れていて難易度が多少高くても平気という人にはAWS Lightsailという選択肢もありかもしれません。

非エンジニアの方は、選択肢はレンタルサーバ一択なので、読むのはここまででOKです。この後はエンジニア向けになります。

VPSのメリット・デメリット

エンジニアならレンタルサーバではなく、VPSを使うべきです。
VPSは使いこなせればレンタルサーバよりも安く、高スペックな環境を整えることが可能だからです。VPSを1回使うと同じ金額レベルのレンタルサーバと比べて圧倒的にスピードが速いので、レンタルサーバに戻る気にはなれません。技術的なコストを除けば、コスパはかなり良いといえます。

VPSは慣れれば簡単ですが、初心者には扱えなくエンジニアが扱うレベルのサーバ環境です。エンジニアでもLinux初学者が何も知らない状態から始めると学習コストはかかります。
選択肢としては、さくらVPSGMO VPSConoHaあたりです。また同等の月額固定サービス(ただし回線の転送量に制限あり)としてAWSLightsailがあります。

個人的には、さくらVPSが圧倒的にオススメです。
扱いやすいことが一番の理由です。料金設定が安いのに、SSDで速く、スペックが高くて動作が快適です。公式ブログでも詳細な説明例が豊富であり、初心者にはとてもオススメです。また初期費用無料のお試しキャンペーン実施していることも多く、始めやすいです。
VPSを始める時には初期設定を業者側でやるのに1~2日程度待たされることもありますが、初期化が自動化されているのか、申込みするとすぐに使えるのも非常に良い点です。

次にオススメなのは、GMO VPSです。
さくらVPSと比べて、たぶんHDDのため、同じような構成のサービスを作るとさくらVPSの方がやや体感で速いイメージです。ただスペックはよいので問題はないと思います。申し込みすると、手動で設定しているっぽいのですが、数時間〜半日くらいで使えるようになることもあり、対応は早いイメージです。
また一部の人にしか関係ないですが、出会い系やアダルトなども扱う必要があるなら、さくらVPSは使えないですが、GMO VPSが使えます。
(ちなみに同じGMO社のConoHaは出会い・アダルトNGなので、間違えないように)
厳密にはGMO VPSは出会い系やアダルトOKとは言っていないですが、規約を読むとNGと言っていないのでOKという解釈です。(同じGMO社のConoHaでは規約に出会い系・アダルトはNGとなっています)
もうひとつGMO VPSで良い点としては、「Plesk」というツールが使えることです。Pleskであればレンタルサーバと同じような感覚で操作が可能なので、VPS操作ができない人でも使えるメリットがあります。複数のドメインをひとつのVPSに入れて使う際にも、簡単に設定できるのでそのような用途でもPleskは適したツールといえます。
ただし料金は通常のVPS料金にプラスで10ドメインまで使えるプランで月額1,000 円程度プラスする必要があり、コストがかなり高くなります。

専用サーバのメリット・デメリット

安定運用で、ある程度の規模のサービスを運営するなら専用サーバがよい場合があります。

クラウドサービスなどを使って、ある程度スケールが大きくなってくるとコストが大きくなります。専用サーバは物理的に1台のサーバを専有して借りるため、それなりの費用がかかりますが、フルに活用できる規模であれば、クラウドサービスなどに比べて安くできコストを抑えるために使うということができます。
またある決まった重い処理を定期的に行うなど用途が明確であれば、コスト面で専用サーバなどが向いていることもあります。
デメリットとしては、一定の容量で決まっているため、細かなスペック調整はできないため、専用サーバを数台で運用してサーバごとに増やしたり減らしたりという調整しかできないことが上げられます。ある程度の規模のサービスでしか使わないと思うので、通常は専用サーバを使う機会は少ないと思います。

ちなみに私はホームページ制作会社のサーバ管理をしていたことがあり、クラウドに置いてあった500社のデータを専用サーバ3台に振り分けて移行するという作業を行ったことがありますが、非常に骨の折れる作業でした。
運用中のサービスを移行するというのは非常に大変な作業でリスクもあるため、ある程度のサービス規模になると最初のサーバ選びは重要になります。

クラウドは何が違うのか

クラウドはスケールアップが簡単にできるサービスです。具体的にはAWS(EC2、S3)などがクラウドサービスの代表例です。
アクセスが増えた時に簡単にサーバのスペックを上げたりでき、柔軟に対応できることがメリットです。インスタンス(動いているプロセス)に課金されるため、便利である反面、継続的に利用をするとコストは割高になる傾向が強いです。
サーバの負荷を見ながら調整をしたい場合に最適ですが、初心者には扱いが難しいと思います。

ドメイン取得について

少し話が外れますが、ドメイン取得についても軽く触れておきます。
ドメインを取得するなら初心者ならムームードメインが一番おすすめです。Who is代行設定も無料で簡単にできるためです。「Who is代行」というのは、ドメインを登録すると所有者情報を公開する必要があるのですが、それを代行してドメイン会社の表示をしてくれるサービスです。ちなみにお名前ドットコムWho is 代行にお金がかかるようになりました。

ドメイン会社のDNS(ドメインネームサーバ)を使う際には、ムームードメインに比べて、TTLの設定などお名前ドットコムの方が細く設定できる項目がある等のメリットなどはありますが、通常の使い方をする範疇では何も問題はないため、ムームードメインで十分です。

まとめ

結論としては、初心者は操作が簡単なレンタルサーバを選び、エンジニアならコスパが高いVPSを選びましょうということになります。

 

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