Written by TSUYOSHI

フリーランスエンジニアがエージェントと交渉して単価を上げる方法

FREELANCE WORK

本記事では、準委任契約で企業に常駐しているフリーランスエンジニアが単価をアップする方法をご紹介します。

この記事を書いている僕は、フリーランスのエンジニアとして企業に常駐して働き、単価を上げてきた経験があり、案件を変更した時だけでなく、同じ案件内で単価を2回アップさせたこともあります。またエージェントで営業をしていたこともあるため、内情には詳しい方だと思います。

この記事を読むことによって、単価アップさせるときのコツがわかるようになると思います。
単純にエージェントに同じ現場で単価を上げたいと言っても相手にされなく、ロジカルに理由を考える必要があります。またエージェントがクライアントに話を通しやすいように理由を作って交渉にあたらなければなりません。

単価アップを狙うなら自分で考えて動くしか無い

エージェントとしては現状維持であれば毎月マージン(手数料収益)が入ってくるので、労力がかからない現状維持を一番に考えます。
そのため、単価アップを狙うなら、自分でロジックを考えて行動するしかありません。

以下の2つの方法で順番に単価アップ交渉をすべきです。

・エージェントを通して今の現場の案件で単価アップを交渉する
・複数のエージェントを使って案件をチェンジして単価アップを狙う

エージェントが動く理由を作る

何となくエージェントに相談しても単価アップは望めないことがほとんどだと思います。なぜならば、エージェント側からすれば、現在の案件で単価アップをする場合は、以下のようなことがあるからです。

  • ①クライアントと交渉しなければならない。
  • ②単価変更による書類関連の事務処理が少しある。
  • ③案件を変える場合にはエンジニアが他社と契約してしまうリスクがあり、今のマージン(手数料収益)が得られなくなる可能性がある。

そのため、エージェントは可能な限り言いくるめて現状維持となるように上手くエンジニアを説得するというのが一番、楽な選択になるからです。

③で述べた「案件を変える」の方法でエンジニアが収益アップを狙おうとすると、エージェントは動かざるを得ません。
ただエージェントもクライアントに単価アップ交渉をするには理由が必要になります。
「現在のスキル・経験値だと別の案件に移れば単価アップが期待できる」という状況を作りだして、これを契約延長のタイミングでエージェント経由で切り出して単価交渉をします。内容はもう少し状況に合わせて詳しく肉付けして説得力を上げて下さい。

契約延長のタイミングで交渉するのは、以下の理由からです。

  • 相手に契約延長の意思がある可能性が高い
  • 単価交渉が無理な時にすぐに他の案件へ移行できるようにするため
    ※ほとんどないと思いますが、僕は1度だけ契約延長依頼を断った時に残りの期間で嫌がらせを受けたことがあり、終了の際はできる限り最短で辞めることが重要だと考えているためです。
  • 仮に契約終了の方向になるとしても、クライアントが次のエンジニアが見つかるまで1〜2ヶ月だけ延長を希望してくる可能性がある。
    ※この場合は、単価を上げてくれるなら1ヶ月だけ伸ばしてもよいというような形にします。これによって、次の案件に移る時に直前の単価は○○万円(単価アップした金額)だったという実績が作れて、次の案件でその金額以上の単価が見込めるからです。

エンジニアとしては、現在の案件で単価アップができるなら楽ですし、もし他の案件に移るとしても単価アップが期待できるのであれば問題はないかと思います。
エージェントに対しても他の案件を探す際は、他のエージェントも使うことをはっきり伝えます。そうしないと、あの手この手で言いくるめようとしてくる可能性もあり、他のエージェントの存在をちらつかせることによって、現在のエージェントがきちんと対応せざるを得ない状況を作り出します。

クライアント・エージェントにとってのメリット・デメリットを考える

えージェントを通して、交渉をする際にメリット・デメリットを考え、ロジカルに理由を組み立てておくと口頭での話し合いになった際も、やりやすくなるので、シュミレーションしておくことをオススメします。

クライアントのメリット

・自分が残留すれば、他のエンジニアを探さなくてよくなる
 (他のエンジニアだとまたイチから仕様などを教えなくてはいけない)
・仕様がわかっているエンジニアを引き続き使い続けることができる
 (手間がかからない、慣れたエンジニアが引き続き対応するのでバグなどが発生しにくい)

クライアントのデメリット

・単価があがる(エンジニアの単価+エージェントのマージンの両方がさらに上乗せされる)

エージェントのメリット

・現在のエージェントの利益が維持できる(エンジニアがもしやめると現在得ているマージンが無くなる可能性がある)
・エージェントの利益が増える可能性あり(基本エージェントもマージンをさらに上乗せして上げます)

エージェントのデメリット

・クライアントと交渉しなければならない

中長期での単価アップを戦略的に考える


収益を上げるには基本的には、スキルアップ・経験値を積むということで成り立ちます。
「常に案件情報のリサーチをする」「新しいスキルで実務経験を積む」という作業を繰り返すことが重要です。
そのため、以下の繰り返しで収益を長期的に上げていくのが理想的になります。

1. 常にリサーチをし続け、自分のポジションを認識する

・現在の自分の状態を把握
・何を身につけると自分の単価が上がるのか、今の自分にあるもの、足りないものを整理して、どんなスキルを獲得すればよいのかを考え続ける。

2. 新しいスキルの習得をする

・現在の自分が、どのスキルを身につけるとどれくらいの単価の案件につけるようになるかをリサーチした結果から、それに向かって計画を立てて学習するなどし、スキルアップをしておく。
・シリコンバレーで流行っている最新の言語を習得するなど戦略的に進めるのがオススメ。
資金がある企業が採用している言語や技術は流行ることが多く、それは後で日本でも流行ることが多い。
・最新の言語や仕様変更が激しい言語だと、経験者が少ないため、チャンスが大きい。(学習が無駄になるリスクもある)

3. 新しいスキルで実務経験を積む

・スキルを学習したら単価を下げてでもよいので、そのスキルで経験を積める案件に入る
・経験を積んだら複数のエージェントを使って、単価の高い案件に移る
・現在の現場で、別案件などでそのスキルを使った案件に入れないかを相談するのもひとつの手段

これを繰り返すことにより、年齢に関係なく、収益アップは自然とできるようになるはずです。
特に戦略を立てる上で、「案件情報のリサーチ」は最重要だと思っています。

まとめ:「なぜ単価を上げて欲しいのか」をロジカルに説明できるようにします

・単価を上げるにはロジックを作って交渉することが必要です
・単価を引き上げるにはスキルの向上のみでは無理な場合があります。

ご参考になれば幸いです。

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